JAL CLUB ESTを考える。

当方、JALマイルをメインに貯めていまして。そのために「JAL CLUB EST」なるものに加入している。

ただ、こういった類のサービスは、総じて一見めちゃくちゃお得そうに見えて、うまく考えて活用しないと全然得ではない(むしろかえって損をする)ということが多い。そこで、CLUB ESTは本当にお得といえるのか、これまでの経験をもとに検証してみる。

JAL CLUB ESTとは

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JAL CLUB ESTは、20代限定で、JALカードにオプションで付帯できるサービス。そのため、加入するには、まずJALカードを作成する必要がある。JALカードであれば、普通カードでもプラチナカードでも、どれでもOK 

というか、CLUB ESTは20代しか加入できないのに、プラチナカードも用意されているって、すごいよなあ…。20代からプラチナカードって。

会員期間

20代限定とされているものの、厳密にいうと、会員期間は「30歳になった後、初めての更新タイミング(入会月)」まで。このタイミングで自動的に退会となる。なので、最大限期間を延ばそうと思うと、誕生日の前の月に加入しておくのがいいんですかね。(当方の場合は、有効期間が30歳と10カ月ほどある。)

注意すべきは年会費

JALカードは年会費がかかる。最安でも普通カードの2160円が必要。

加えて、CLUB ESTは年会費5400円がかかる。なので、合計で7560必要。これって、ゴールドカード並みの維持費になってしまう。

なので、CLUB ESTの付帯サービスにこれだけの金額を支払う価値があるのか、という点で検討していく。

付帯サービス

基本情報を抑えたところで、付帯サービスの内容を見ていきたいと思います。具体的な付帯サービスの一覧は以下の通り。

  • 年間5回のサクララウンジ利用可能(国内線のみ)
  • ビジネスクラスチェックインカウンター利用可能(国際線のみ)
  • マイル有効期限の延長
  • 搭乗ボーナスマイル(5%アップ)
  • ショッピングマイルプレミアム加入
  • 100マイル単位でe JALポイントに交換可能
  • 毎年5000 e JALポイントプレゼント
  • 毎年2000FOPプレゼント

年間5回のサクララウンジ利用可能(国内線のみ)

一番大きなメリットはこれではないかと。

サクララウンジとは、各空港にあるJALのラウンジでして、通常はビジネスクラスを利用するか、上級会員(*詳細な説明は省略しますが、ざっくり言うと「よくJALに乗る、JALのお得意様」)でないと利用することができない。

このラウンジは保安検査場を抜けたところにあって、専用の待合スペースや、ドリンク(アルコールもあり)・軽食(スナック程度ですが)が無料でいただける。また、マッサージ機があったり、新聞・雑誌があったりで、ゆったりと飛行機を待つことができる。

正直、別になくてもいいんです。空港はイスが沢山あるし、飲み物もその辺で買えばいいだけだし。ただ、一度ラウンジの落ち着いた空気を味わってしまうと、ないのが辛いと感じてしまうっていう。…まんまとJALの作戦に引っかかっている。笑

マイナスポイント

イマイチな点として、まずは国内線のラウンジ限定であること。国際線のサクララウンジはがっつりとした食事も提供されていて、非常に豪華。でも、それは使えない。

もう1つとして、最近は上級会員が増えてきていることもあり、田・伊丹なんかのラウンジは激混みであること。中には大勢で来ている人や、子連れファミリーなんかもいたりして、結構騒がしい。なので、場合によっては外で待っているのと変わらないじゃん、っていうことも多い。

余談ですが、伊丹のラウンジでは、近くで売ってるせいか551を食べてる人がちらほらいて、結構におう。

ビジネスクラスチェックインカウンター利用可能(国際線のみ)

チェックインの時に、自分の予約がエコノミークラスでも、ビジネスクラスのチェックインカウンターが使える。特に、時間帯によっては羽田や成田のエコノミーのチェックインは激混みしていることが多いので、便利かもしれない。

ただ、当方、これを使う機会に巡り会わず…(当方がJAL国際線を使うときは、なぜかいつもエコノミーカウンターもガラガラ)。なので、残念ながらメリットを感じることはなかった。

マイル有効期限の延長(通常36ヶ月から60ヶ月へ)

これは結構なメリットかと。通常、マイルは取得から3年経つと失効する。仮に1年で1万マイル貯めれる人だとすると、3年で3万マイル=シンガポールまでの特典航空券になる。これが限度。

一方で、CLUB ESTはこの期間が5年になる。1年間で1万マイル貯めれるとすると、5万マイル=ハワイ・LANYまでの特典航空券に代えることができる。

マイルの有効期間を延ばすには、超上級会員になるか、学生用もしくは55歳以上用のクレジットカードを持つ必要がある。どちらも非現実的なので、これはかなり希少なサービス。

実感としては、CLUB ESTに加入するまでは、3年だとどこまで貯められるか先行き不透明ゆえ、期限が切れるよりはマシということで、ちょいちょい国内線の特典航空券に交換してしまっていた。一方、CLUB ESTに加入してからは、5年あるので心に少し余裕をもって貯めることができるようになった。ただ、まだ国際線の特典航空券は使ったことがない。そういう意味では、当方にとっては大差ないかもしれない。

搭乗ボーナスマイル(5%アップ)

そのまま。JALカードはもともと10%アップなので、合わせて15%アップになる。

例えば、東京とロンドンの往復の場合。*ダイナミックセイバー(50%)の場合

カード マイル
なし 6,214
JALカード 6836
CLUB EST 7146

JALカードとの差は310マイル。うーん、5%だとそれほど恩恵は少ない。もちろん、長距離路線にバンバン乗る人であれば大きいのだと思うけど、まあないよりはマシ程度で考えておくといいのかもしれない。

ショッピングマイルプレミアム加入

通常、JALカードの決済でもらえるマイルは、1マイル/200円。ただ、年会費3240円を払ってショッピングマイルプレミアムに加入すれば、1マイル/100円になる。3240円を回収しようと思うと、大体年間50万円ぐらい決済すればいいのかと。(1マイル=1.5円で計算した場合。)

これが、無料。言い方を変えれば、CLUB ESTの実質的な年会費は2160円と考えることもできる。そう考えると、結構お得なのかと。

100マイル単位でe JALポイントに交換可能

e JALポイントとは、航空券を買うときに使えるポイント。通常は、10,000マイル=15,000ポイント(1マイル=1.5ポイント相当)に代えることができる。

これが、CLUB ESTだと100マイル=100ポイント(1マイル=1円相当)に代えることができる。

航空券を買うときにポイントがちょっと足りないとか、そういうときには便利かもしれない。ただ、レートは落ちてしまうので積極的には使わないかなあ。

e JALポイント5,000円相当分プレゼント

これもそのまま。年会費が5400円(上述のショッピングマイルプレミアムを考慮すると2160円)なのに、5000円相当がもらえるって相当お得。これだけで年会費がペイできるっていう。

マイルで特典航空券を取る場合には、特典航空券用の席数に限りがあるため、早めに予約しないと希望の便は取れない。一方、e JALポイントは現金の代わりなので、空席がある限り使える。当然、差額の現金は負担する必要があるものの、予定の自由度確保という意味では、地味にありがたい。

ただ、マイルと違ってe JALポイントは有効期間が1年なので、これを翌年度に繰り越して貯め続けるわけにはいかないのが難点。1年以内にJALに乗らない人には、まったく意味のないサービスになる。(まあ、そんな人がそもそもCLUB ESTに入会するのかっちゅー話ですが。)

2,000FOPプレゼント

FOP=FLY ON POINTとは、搭乗に乗って貯められるポイントで、上級会員になるために必要なポイント。JALカードは元々5000FOPもらるけど、それに+2000FOPされる。

まあ、上級会員を狙わなければ無関係。目指す人からすると、喉から手が出るほど欲しいポイント。

感想

20代の方であれば、加入するか否かは悩ましいところ。当方もそうですが、お金がない中で年会費7560円を払う価値があるのかどうかは、すごく悩むところではある。

個人的には、以下の1つにでも該当する人は加入して損がないかと。

  • JALマイルを貯めている人(言わずもがな。ショッピングマイルプレミアムが自動付帯なので、その分お得。)
  • 年に1度でもJALの飛行機に乗る人(e JALポイントで年会費の元は取れる)
  • 上級会員に興味がある人(2000FOPは大きい)

また、JALカードは大体いつも入会キャンペーンをやっていて、ボーナスマイルだったりAmazonギフト券だったりがもらえたりするので、とりあえず加入してみても悪くはないかと。1年目の年会費ぐらいはペイできるので。(ただ、特典内容や条件は時期によって違うので、きちんと確認してください。)

雑感

これを書きながら、実際に当方がCLUB ESTをうまく使えているかを考えたのですが。

去年は海外出張でJAL便に何回か乗ったのでうまく使えたと思うものの、今年はまだJAL便に乗っていないので、微妙かもしれない…。

でもまあ会員期間があと1年ちょっとなので、そこまでは続けようかと。