リクルートエージェントを利用してみた話。

20代もカウントダウンが始まり、30代がどんどん近づいている今日この頃。社会人になってからそれなりの年数が経ち、自分のキャリアを考え直す時期に差し掛かった。実際に周りの同期も、結構転職していった。

そこで、自分も転職活動とやらをしてみるか、と思い立ち、リクルートエージェントを利用してみた。結果から言うと転職活動は少し待とうかなと思うんだけど、そこまでの経緯とか、利用してみた感想とか。

登録するまで

当方、新卒で入社した会社(メーカー)でスタッフ職をしている。運よく希望職種に配属され、それなりに楽しく仕事をしている。いや、だって営業とかマジ無理。

会社は裁量労働制なのですごく自由が利く。また、人間関係も良好で、上司はみんな尊敬できる人だし、先輩もまともな人ばかり、同期も非常に仲が良く…と、手前味噌だけど、弊社の労働環境は非常に恵まれていると思う。

一方で、ずーっと同じ職種なので、日々の仕事がマンネリ化してきたのもまた事実。もちろん、仕事の幅が広がってきて、やりがい(といい意味でのストレス)を感じることもあるんだけど。

マンネリ化というのは、言い方を変えれば与えられた仕事を一人でこなせる実力がついたということでもあり、仕事が落ち着いているというのはプライベートを充実させるには非常にいいことなんだろうけど、「ずーっとこのままでいいのか?」と考えると、少しもやもやする。

あと、新卒で今の会社に入ったため、外の会社のことを知らないというのもある。専門職ではあるものの、「この会社で身に着けた知識は、他の会社でも通用するのだろうか?」という漠然とした不安を持つこともある。

…という内容を先輩に相談したところ、「もやもやを解消するためには、いったん外の環境を見てみるのがいいんじゃない?」とアドバイスを受け、転職サイトに登録してみた次第。

まずはリクナビネクストに登録

そんなアドバイスももらったので、まずは転職サイトに登録してみることに。

最近の転職ブームもあり、転職サイトはまさに戦国時代。非常にいろいろなサイトがあってどこがいいのかよく分からん。かるーく調べてみたものの、結局どこに登録すればいいのか分からず、こういう時はとりあえず大手に登録すべし!という何とも短絡的な思想で、まずはリクナビNEXTに登録することに。

リクナビNEXTのシステム

リクナビNEXTに自分のステータスや希望求人情報を登録すると、転職エージェントから求人紹介がメールで届く。この転職エージェントというのは、企業からの求人情報をとりまとめて我々に紹介してくれる、ハローワーク的な人たちのこと。この人たちは必ずしもリクナビの人ではなく、リクナビが提携している人材会社の人であることがほとんど。リクナビは、単にプラットフォームを提供しているだけなんですね。

その中で興味のある求人があれば、その求人を紹介してくれたエージェントとコンタクトを取って、本格的に転職活動の準備を始めることになる。

エージェント、君に決めた!

登録してから2週間ほどは、とりあえず市場にどの程度求人情報があるものかを見極めるため、まずは様子見をすることに。

リクナビNEXTからは、大体1日に10通以上のメールが届く。ただ、その中にはエージェントは違うものの同じ企業の紹介であったり、以前受信した求人の催促メールだったりが半分ぐらいを占める。なので、実質的に新しい求人情報が含まれているのはその中の半分以下。ただ、当方のような専門職でも意外と求人はあることが分かり、一安心。

と、そんな感じで求人情報を眺めていたある日。面白そうな企業からの求人情報をゲットした。これはいいな、と思ってよく見たところ、たまたまその案件はリクルートエージェントからの求人だった。この時点で転職するかどうかはあいまいな状況のままだったけど、この求人に応募するかはさておき、大手なら転職そのものとかキャリアパスに対するアドバイスもくれるのでは?と思い、面談を申し込んでみた。

ちなみに、リクナビNEXTのメールはサイトに登録した自分のメールアドレスにも同時に配信されて、これは受信拒否設定ができない(受信拒否=紹介中止、という扱いになる)。毎日毎日自分のメールBOXに大量のメールが届くのは非常にうざいので、この点は改善してもらえませんかねえ、リクルートさん。

いざ、面談。

リクルートエージェントとの面談を申し込むと、まずはリクルートエージェントのサイトから個人情報を登録するように言われる。なんでリクナビNEXTに登録してあるにもかかわらず、同じ情報を再度登録しないとダメなのかと若干イライラしたんだけど、どうやらリクルートエージェントはリクナビNEXTとは別会社のようで、同じグループ会社でも、個人情報は扱いが厳しいため共有できない、ということだそう。何とも不便な世の中っすね。

その後、面談の前にはプロフィールシートと職務経歴書、アンケート、顔写真を提出することを要求される。プロフィールシートとは簡単な自己紹介、職務経歴書はこれまでの仕事内容をがっつり書く用紙。どちらも見本があるので、それを真似て提出した。

あと、顔写真の提出も求められる。当日持参するかWEBからアップするかを選べるんだけど、たまたまその週が非常に忙しく、用意する時間がなかった。どうしようと思っていたら、たまたまPCの中に〇年前の就活の際に使った写真のデータがあったので、それをこっそり流用した。学生当時の写真(しかもリクスー)だけど、幸か不幸か、意外とばれなかった。笑

そして当日。

大手町のリクルートエージェントまで向かう。東京駅八重洲南口から徒歩3分程度。近くて便利。

面談は土曜日だったため、ビルのエレベーターの前で受付のお姉さんからカードをもらい入館する。エレベーターで23階まで向かうんだけど、エレベーターが透明でおしゃれ、かつ東京駅を上から見下ろせるので非常にいい景色だった。

受付で丁寧に挨拶された後、個室に案内される。大体60部屋ぐらいの部屋があり、机の上にパソコンが置いてあり、それを挟んで向かい合って座る形に。

しばらく待っていると、エージェントの方が来ました。挨拶もそこそこに、まずは転職を考え始めた理由を深堀りされていく。当方は冒頭で書いた旨を伝えると、「例えば、大手のメーカーに転職したとしても、大手だと保守的だからあまり変化がないかもしれない。一方で、ベンチャーだといろいろな仕事が回ってくるから幅は広がるけど、給料は現状よりも落ちるかもしれない。こういう風に考えた時に、あなたにとって、一番大事なのは何ですか?」といった感じで、色々な角度から問いかけをしてくれる。いわゆる自己分析ってやつですね。さらに、事前に提出していたアンケートをもとに、パーソナリティ診断(といっても4タイプに分類するっていう非常に大雑把なものですが)をしてくれた。

以上を基に、自分の向いている業種や会社を一緒に考えていく。当方の場合、「ほかの業種を見たいので、メーカーでも違う商材のところがいい」、「でも生活レベルは落としたくないので給料は少なくても現状と同等(=そうすると必然的に大手メーカーになる)」、「勤務地や福利厚生はこだわらない」といった感じでチョイスしていった。

求人チェック

そして、具体的な求人情報をチェックしていく。事前にいくつか用意しておいてくれたものと、その場で調べた求人情報を一緒にチェックし、どこを見ればいいのかのポイントとかを教えてくれる。

求人情報は基本的にはリクルートエージェントのサイトから自分で調べられる情報を見るんだけど、なんとエージェントの人は他の応募者の選考状況まで見れて、この場でその情報を共有してくれる。なんとも素晴らしいシステム。ただ、紹介された中で興味を持った会社は15人程度応募があるのにことごとく書類で落としていて、本当に採用する気はあるのだろうか?と不安になったんだけど。

あと、リクナビNEXTで興味を持った会社の求人情報はなかった。採用が終了したんだろうか。疑問だったんだけど、エージェントの人からも特に何も言われなかったので、なんなんでしょう。こっちがその求人に興味をもって応募したことは分かっているはずなのに、ちょっと疑問が残った。

あと、どうでもいい話ですが、お昼過ぎの面談だったせいか、時折エージェントの方のお腹が鳴る音が聞こえた。笑

面接対策セミナー

面談後は、もうちょっと職務経歴書を詳しくアップデートするとともに、面接対策セミナーをやっているのでそっちに出席するよう勧められた。なので、早速翌週の日曜日のお昼に予約していってきた。

会場の雰囲気

地下1階の会議室での開催で、人数は40~50人程度。日曜日ということもあり、参加者の全員が私服でした。年齢層は20~30代の人が圧倒的に多く、ぽつぽつと40代以上の方がいらっしゃる感じ。

講義の内容

リクルートともあろう大企業であれば講師も自前なんだろうと思ってたんだけど、どうやらフリーランスの方だそうです。意外。

実際の講義の内容はネタバレになるので控えるけど、前半・後半の2部構成となっていまして、前半がいわゆる自己分析系の話と中途採用のポイント、後半が面接対策に重点を置いた内容となっていた。

当方、こういうセミナーが大嫌いなんです。だから、会社の研修なんかもそうですが、当方、こういうセミナーの講師が言うことは大体信じていない。

が、この講義は結構面白かった。「中途採用ってこういうことをアピールすればいいんだ」とか「自分のキャリアってこういうアピールの仕方もあるのか」とか、中途採用に関する知識が皆無だったもので、非常に新鮮だった。そして、いわゆる自己分析系はさらっとやり方のコツだけを教えてくれて、ありがちな「横の人と話してみましょう」的なのがなかったのも高評価だった。笑

そして現在。

ここまで来て考える。「自分は本当に転職したいのだろうか?」と。

確かに今の会社に不満もあるけど、このまま残り続ければチャンスもあるはず。環境を変えることはリスクも付きまとう。それでもリスクを取りたいと思えるほど、強い意志はあるのだろうか。

…難しいところではある。とりあえず何社か応募はしてみようと思ってはいるんだけど、なかなか動くことができずだらだらとしている、そんな状況でこの記事を書いているところです。