JALがオーバーブッキングで欠航していた話。

当方は全くもって関係のない話なんですが。

こないだJALのホームページを見ていたら、こんなお知らせが出ていた。

【お詫び】11月21日のJAL335便の欠航について - JAL

なんでだろ?と思って見てみたら、面白い理由での欠航だったのでメモ。

欠航の理由

欠航の理由は以下の通り。

予約数が座席数を上回り座席が不足いたしました。このため、当該便をご予約済みのお客さまのなかから自主的に便の変更などについてご了承いただける方を募集するなどの措置を行いましたが、調整に時間を要し羽田空港の出発が大幅に遅れ、福岡空港の運用時間に間に合う運航の見通しが立たなくなったことから、当便は欠航となりました。

ふむ。

予約は座席数より多い

若干常識だけど、航空会社は各フライトの座席数よりも多く予約を受け付けている。というのも、予約はしたものの当日にキャンセルが入ったりキャンセルはしなくても飛行機に乗らないという人が一定数いるため。そういう人たちの座席を無駄にしないように、座席数を超えて予約を受け付けている。

とはいえ、場合によってはそういう人たちがほとんどおらず、当日登場する人の数が座席を超えてしまうこともある(いわゆるオーバーブッキング)。そういう場合は、空港で「便の変更にご協力いただけるお客様」を募集している。

これに協力すると、ちょっとしたお小遣いがもらえることが多い。ビジネスでどうしても時間がずらせないという人ならまだしも、別に多少遅れても構わないからお小遣いが欲しいという人も多い。なので、この号令がかかると割といつも速攻で埋まることが多いように思う(当方調べ)。

JL335便は最終便だった

ただ、このJL335便は羽田を19:45発・福岡21:55着という、羽田発福岡行きの最終便の模様。そのため、この便を逃すと翌日の便に振り替えるしかない。多分早い段階で前の便への振り替えも募集していたんだと思うけど、基本国内線だとギリギリまで空港にこないからそれを見るチャンスもないしなあ。

当日の到着が多少遅れるならまだしも、翌日になってしまうっていうのは結構スケジュール的な影響が大きい。おそらく始発便は満席だろうし、翌日に乗れてもお昼の便になってしまう可能性があるかもしれない。そういうことを考えると、なかなか振替には応じられないよなあ…。

結果

で、どうなったかというと、「調整に時間を要し羽田空港の出発が大幅に遅れ、福岡空港の運用時間に間に合う運航の見通しが立たなくなった」ため、「当便は欠航」になったらしい。

なんというか、「数人に諦めてもらって出発」とかではなく、全員が影響を受けるというかなり不幸な結末に。

そういえば、ちょっと前に、ユナイテッド航空で乗客1人が無理やり降ろされて騒ぎになった事件があった。

なぜこんなことに? 米ユナイテッド航空はなぜ乗客を引きずりおろした - BBCニュース

これも原因はオーバーブッキングだった。こういう暴力沙汰がなかっただけJALは温厚なんだろうけど、それでも全員が影響を受けるってなかなかっすよねえ。

雑感

航空会社は、予約に関しては相当なノウハウが蓄積しているだろうから、オーバーブッキングしないように最善を尽くしているんだと思う。とはいえ、100%回避するのは至難の業。特に羽田 - 福岡というドル箱路線ならなおさら。

最終便はギリギリまで現地で時間を使えるからいいんだけど、こういうリスクもあるんだということを学んだので、最終便を使うときは頭に入れておこうと思う。